MCがいない『月曜から夜ふかし』問題──その理由を静かに考える

テレビ
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2025年春以降、日本テレビの人気バラエティ『月曜から夜ふかし』に異変が起きている。

それは、

村上信五・マツコ・デラックスの2人が、番組に出てこない という状況が、数週にわたって続いていること。

しかもこれは総集編でも再放送でもなく、

新規VTRで構成された“通常回”として放送されている。

にもかかわらず、スタジオの司会席には誰もいない。コメントもナレーションもない。あまりにも不思議な構成。

そしてどこか、

“番組として無言の何かを訴えているような” そんな違和感を覚えた人も多いのではないだろうか。

【きっかけは2025年3月に発覚した“テロップ捏造問題”】

この状況の背景にあるのは、2025年3月に発覚した、

番組制作における不適切な編集(テロップの事実誤認・演出操作)いわゆる“捏造問題”の影響だと見られている。

日本テレビはこの件について謝罪し、以後の放送方針を見直す旨を発表。

その後、番組構成が大きく変わった。


【なぜ“司会不在”という形で対応しているのか?】

ではなぜ、司会の2人を出さない形で放送を継続しているのか? その理由については公に明かされていないが、 NEWS OFF的に読み解くと、以下のような仮説が立てられる。


【1】“責任ある出演”の形式を避けた可能性

司会者は番組の“顔”であると同時に、“発信の責任”を持つ立場でもある。

過去の編集方針によって不適切な演出が発生した状況で、

「MCが通常通り出演する=番組は何事もなかった」と見えてしまうことを、制作側が避けたのではないか。

さらに言えば、

MCが何も語らずにそのまま出演を続けた場合、“番組や本人たちが黙認している”と視聴者に受け取られてしまう可能性もある。

しかし、村上さんやマツコさんら出演者自身には、 この問題に直接的な責任があるわけではなく、

本来は謝罪を求められる立場でもない。

だが、その“関係のなさ”がかえってジレンマとなる──

出演しても、触れられない。触れられないまま出ると、黙認しているように見える。

このような構造において、

「あえて画面に出ない」ことが最適な静観の姿勢だったのではないか。

【2】出演者サイドの慎重判断

マツコ・デラックスさんや村上信五さん側の所属事務所、あるいは本人たちが、

「番組に今出ることがプラスになるのか」を考え、いったん距離を置くことにした──という判断も考えられる。

炎上案件に対し、火が収まるまで静観する。これは芸能界においては珍しくない対応である。


【3】視聴者との“感覚のチューニング期間”

そしてもうひとつの仮説が、

「違和感をちゃんと感じてもらう」ための構成だということ。

通常通りの番組を流せば、

「なんかあったけど、結局そのままやってるな」で終わってしまう。

しかしMCがいないVTRオンリーの週が数回続くことで、視聴者は“異変”を認識し、違和感とともに「何が起きたのか」を考えるきっかけになる。

これは、炎上後の番組再構築におけるひとつの“段階的復旧”手法ともいえる。


【NEWS OFF的 まとめ】

『月曜から夜ふかし』は今、

「何かあったけど…とにかく通常通り戻そう」ではなく、「何かあったから…あえて少し違うままでいてみる」という意思を持っているようにも感じられる。

その変化は大げさではなく、あくまで静かに。だが確実に。

私たちは、テレビの画面の向こう側で起きている“チューニング”に、もっと敏感でいていいのかもしれない。

今はまだ少し静かな『月曜から夜ふかし』。けれど、いつかまた──マツコさん、村上さんと共に、あの“ガヤガヤまったり”な夜を過ごせる月曜日が戻ってくることを、心から願ってやまない。

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