教養

芸術

本物が一枚もない大塚国際美術館は、なぜ人を魅了する?──“複製”を文化遺産に変えた陶板技術

徳島県鳴門市。そこには、日本最大級の常設展示スペースを誇る巨大な美術館が存在する。 館内を歩けば、レオナルド・ダ・ヴィンチの『モナ・リザ』や『最後の晩餐』、ゴッホの『ヒマワリ』、ピカソの『ゲルニカ』など、西洋美術史を彩る名画1000点余りが...
教養

関東大震災から103年──10万人を奪った“複合災害”の真実と、現代の私たちが直視すべき教訓

1923年(大正12年)9月1日、午前11時58分。 相模湾北西部を震源とする推定マグニチュード7.9の巨大地震が発生した。この「関東大震災」による死者・行方不明者は約10万5000人。日本の自然災害史上において最悪級の被害を記録した。 し...
健康

芳根京子を中2で襲ったギラン·バレー症候群とは?──“病気はチーム戦”に込めた家族への思い

ドラマや映画で常に明るく、親しみやすい笑顔を見せる俳優・芳根京子。 しかし、彼女が日本テレビ系『24時間テレビ49』で明かした過去は、そのパブリックイメージとは裏腹に、極めて過酷な闘病体験であった。「ずっと何か……動けない。這いつくばれば歩...
生物

ハブ退治のために放したマングースはなぜ害獣になった?──沖縄の生態系を壊した、善意の誤算

「ハブ対マングースの対決ショー」。かつて沖縄の観光施設で定番だったこの催しは、毒蛇を機敏な動きで打ち負かすマングースを、ハブの天敵であり“沖縄のヒーロー”として人々の脳裏に強く刻み込んだ。しかし、現在そのヒーローは、沖縄の貴重な生態系を破壊...
グルメ

ゴーヤーは、なぜあんなに苦い?──毒の警報を人類が“うまい”へ、味覚と進化の“サバイバル史”

夏の食卓を彩るゴーヤーチャンプルー。沖縄料理の代表格として全国に定着したゴーヤー(ツルレイシ)だが、初めて口にした誰もが、その容赦のない苦味に驚愕した経験があるはずだ。人間にとって、甘みは「エネルギー(糖)」、旨味は「タンパク質」を意味し、...
科学

“かぶっただけ”でなぜ心臓が止まる?──北大死亡事故が突きつけた、猛毒·フッ化水素酸の正体

2026年8月27日朝、北海道大学理学部の建物内で、男子大学院生が薬品をかぶり死亡するという痛ましい事故が発生した。救助にあたった学生2人も軽傷を負った。 大学側の発表や報道によれば、原因となった薬品は「フッ化水素酸」である。一般的に「酸を...
芸術

水玉は“かわいい”ではなく恐怖への反撃?──97歳で逝った草間彌生が描き続けた“無限”の正体

2026年8月14日、日本の現代アートを世界的な高みへと引き上げた前衛芸術家、草間彌生さんが東京都内の病院で亡くなった。97歳だった。黄色いかぼちゃ、無数の水玉、鏡張りの小部屋。彼女の作品は、一見すると極めてポップで親しみやすく、ファッショ...
教養

なぜ兄弟都市ではなく姉妹都市?──英語の“Sister”に込められた真の意味と、世界で異なる呼び方

横浜市とサンディエゴ市、京都市とパリ市、大阪市とミラノ市。文化や教育、産業などの交流を目的として、特別な関係を結んだ二つの都市を日本では「姉妹都市」と呼ぶ。誰もが聞き慣れた言葉だが、冷静に考えると少し奇妙ではないだろうか。なぜ「兄弟都市」で...
動物

なぜオーストラリアは有袋類だらけ?──カンガルー、コアラを生んだ4000万年と孤立した大陸

カンガルー、コアラ、ワラビー、ウォンバット、タスマニアデビル。これら「オーストラリアらしい動物」に共通しているのは、未熟な状態で子どもを産み、母乳で育てるための「袋(またはそれに準ずる器官)」を持つ「有袋類」であるという点だ。Austral...
グルメ

チキンラーメンは、なぜ麺に味が付いてる?──お湯だけで完成、世界初即席麺の完璧な設計思想

スーパーやコンビニの棚に並ぶ袋麺。その袋を開けると、大抵の製品には麺とともに「粉末スープ」や「液体スープ」の小袋が入っている。しかし、おなじみのひよこちゃんが描かれた『チキンラーメン』の袋には、茶色く味付けされた麺の塊が一つ入っているだけだ...