31年8ヶ月もの歴史を誇った『ダウンタウンDX』(読売テレビ・日本テレビ系)が、2024年6月26日に最終回を迎えた。
ところが、その内容は多くの視聴者にとって驚きと違和感、そして後味の悪さを残すものとなった。
MCのダウンタウンの2人は最後まで姿を現さず、番組の集大成として期待された名場面の振り返りすらなかった。代わりに、出演経験のあるタレントたちが4台の車に分乗し、思い出話を繰り広げるという、あまりにも淡々とした“異例”の演出。
SNSでは次のような声が相次いだ。
「これほど後味悪い最終回はなかった…」
「打ち切りへの反発なのか、局と揉めたのかと勘繰るレベル」
「最後くらい出てほしかった」
多くの人が感じたこのモヤモヤの正体とは、いったい何だったのか──。
【第1章】「松本だけ出せない」現実と、浜田の決断
実は、浜田雅功は他番組にはすでに復帰している。『プレバト!!』や『浜ちゃんが!』といったレギュラー出演も再開し、表舞台に戻っていた。
それにもかかわらず、『ダウンタウンDX』の最終回には一切登場しなかった。
テレビ局関係者は次のように語る。
「松本さんだけ“出せない”という扱いになるくらいなら、自分も出ない――。浜田さんはそう判断したのかもしれません」
表向きは「活動休止によって多くの関係者に迷惑をかけている」という理由で番組終了が決まったとされているが、浜田の復帰状況と番組の幕引きのギャップを考えれば、より複雑な事情が背景にあったと見るのが自然だ。
加えて気になるのは、最終回直前の流れである。
- 2025年1月23日、中居正広の“引退”報道
- 同日、『ダウンタウンDX』では松本の映像を含む総集編「うっぷんアワード」が予定されていたが、OA数時間前に急遽別内容に差し替え
この一件以降、最終回まで松本の姿が『DX』の画面に映ることは一切なくなった。
“見せられない”という、暗黙の制約が番組内に存在していたことは間違いない。
【第2章】“最後の別れ”か、“次なる始まり”か
そんな中、最終回で唯一、わずかに“2人”の痕跡が登場する場面があった。
番組セットの撤去シーンの中で、かつて描かれたダウンタウンの似顔絵と共に「MASATOSHI HAMADA」「HITOSHI MATSUMOTO」という2人の名前が紹介されたのだ。
だが、その文字の一部が赤く色付けされ、よく見ると次のメッセージが浮かび上がる。
「MATAAOU(また会おう)」
これが単なる偶然とは考えにくい。ダウンタウン、もしくは制作陣が意図的に“含み”を持たせた演出だった可能性が高い。
裏を返せば、「地上波との決別」を経て、どこかで“また会おう”という暗号にも読み取れる。


【第3章】『ダウンタウンチャンネル』と不穏な背景
その“次なる場”として注目されているのが、今秋スタート予定とされるダウンタウンによる新配信サービス『ダウンタウンチャンネル(仮)』だ。
松本の本格復帰の舞台として、かねてより話題を集めているが、延期続きで実現していない。
背景には次のような要素が絡んでいるとされる。
- 浜田雅功の体調不良
- 盟友・中居正広の芸能界引退発表
- ダウンタウンと親しい名プロデューサー・中村喜伸氏の会社が破産手続き
さらに所属する吉本興業側も慎重な姿勢を崩していない。
「大阪万博(〜2025年10月13日まで)開催中のリリースは避けたかったのでは」という声も。
“復帰”はビジネスチャンスであり、同時に巨大なリスクでもあるためだ。
【第4章】“テレビから撤退”は松本人志の決意か
松本は以前、インタビューでこう語っていた。
「テレビへの決別だとか、反テレビだとか、そういうものではない」
だが、いまや時代の逆風と復帰の難しさが露わとなり、そのスタンスも変わりつつあるように見える。
トスポの声を務めていた放送作家・倉本美津留氏が、最終回後に“トスポ怒り顔”をSNSに投稿した件も、その裏の事情をほのめかしている。
番組構成担当の山名宏和氏もブログで次のように語った。
「おそらく非難轟々だろうが、いろいろとお察しください」
関係者が総出で“言葉を濁す”状況からも、表に出せない思惑や葛藤が見え隠れする。
【第5章】浜田の“沈黙”は、最大のメッセージ
そして気になるのは浜田雅功の動きだ。
他番組では復帰していながら、『DX』だけには最後まで出なかったという事実。
「相方・松本さんのためなら、地上波レギュラー番組だって降板する」
という関係者の声からも、浜田の義理堅さと、松本との絆の強さが伝わる。
今回の最終回不在も、単なる体調面の問題ではなく、松本への最大限のリスペクトと、共に運命を選ぶ覚悟だった可能性が高い。
【終章】『また会おう』の行方とテレビの未来
『ダウンタウンチャンネル』は、単なる“撤退”ではなく、新しい挑戦の場なのか。
最終回の違和感、暗号のような「MATAAOU」、そして浜田の沈黙。
すべてが、“次”への伏線として張り巡らされているように感じられる。
この流れは、単にダウンタウンだけの問題ではない。
テレビと配信、芸人とメディア、その境界線を根本から揺るがす、新時代の幕開けを告げる出来事になるのかもしれない。
そして我々は今、その“また会う日”を静かに待つしかない。

「次、どこで会えるか分かんないけど…また、絶対お会いするブー…!」
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