夏になるとよく見かける、青いアイスやお菓子の“ソーダ味”。
でも、ふと思う人も多いはずだ。
「ソーダ味って何?」
「炭酸の味のこと?甘さ?レモン感?」
「そもそも“ソーダ”って飲み物としてあまり見なくない?」
この曖昧な“ソーダ”という言葉、実は飲料文化と菓子文化の間で意味が微妙にズレている。
【第1章】“ソーダ”と“サイダー”の違い
まず押さえておきたいのは、ソーダとサイダーは厳密には別物扱いされること。
- 元々は炭酸水のこと(無色透明・味なし)
- 海外では「クラブソーダ」や「ソーダウォーター」など
- 日本でも昔は、ラムネのような味付き炭酸水を総称して“ソーダ水”と呼ぶ風潮があった
- 甘みと微かな柑橘風味が加えられた炭酸飲料
- 代表例:三ツ矢サイダー、スプライト、キリンレモンなど
- 実は“サイダー”の語源は英語の「cider(リンゴ酒)」だが、日本では独自進化
つまり、本来のソーダ=無味の炭酸水、日本のサイダー=甘い清涼飲料水という棲み分けがある。
【第2章】なぜ“青いソーダ味”が誕生したのか?
ところが、日本のお菓子・アイス界では、ソーダ=青色&爽やかな甘味というイメージが定着。
これは昭和期から存在する「ソーダフロート」「ソーダ水アイス」の文化に由来する。
- 駄菓子屋や喫茶店で見かけたブルー系ソーダアイス
- 柑橘系やラムネ風味が混ざった甘い清涼感
- 見た目の“涼しげな青”が夏の定番化
つまり、“青いソーダ味”は、
「甘く爽やかで、サイダーやラムネに近い」=なんちゃってソーダの味
という文化的な位置付けだ。
【第3章】三ツ矢サイダーやキリンレモンは“ソーダ”なのか?
ここで疑問。
「三ツ矢サイダーやキリンレモンも、あのソーダ味の仲間?」
結論から言えば、かなり近い。
- 三ツ矢サイダー:甘さ控えめ・微炭酸・柑橘系風味
- キリンレモン:レモン風味強めのサイダー系飲料
- スプライト:サイダー感覚で飲まれるレモンライム炭酸
これらは、まさに“ソーダ味”のイメージ源流でもある。
だが、注意点として:
- 実際の商品名や成分表示では「サイダー」
- 青いアイスや菓子の「ソーダ味」は、これらの飲料を模した甘い爽やか風味(柑橘系+ラムネ系)
つまり、完全なイコールではないが、文化的・味覚的には密接な関係がある。
【第4章】意外と飲料の「ソーダ」単品は少ない理由
そもそも、日本で“ソーダ水”だけを飲む文化はあまり根付かなかった。
- 炭酸水=アルコールの割り材や健康飲料の位置付け
- 味なしのソーダ水は売り場で目立ちにくい
- 甘くアレンジされたサイダー・ラムネ系が大衆化
その結果、飲料単体の“ソーダ”はマイナー化し、代わりに“サイダー味”“ソーダ味菓子”が定番化していった。
現代のコンビニや自販機を見ても、
「炭酸水」「サイダー」「ラムネ」はあっても、「ザ・ソーダ水」はほとんど見かけないのが現実だ。
【まとめ】「ソーダ味=サイダー風甘味+爽やかさ」
青いソーダ味のお菓子・アイスが街に溢れる理由。
それは、日本独自のサイダー文化と、清涼感を演出する“青”の視覚効果が結びついた結果だった。
- ソーダ味=甘いサイダー・ラムネ風味+青色イメージ
- 飲料単体のソーダは少なく、サイダーや炭酸水が主流
- 青いアイスやお菓子は、サイダー文化の延長線上にある“なんちゃってソーダ”
次にソーダ味を見かけたら、ぜひその背景文化を思い出してほしい。

「青いソーダ味、あれってサイダーの親戚だったんだブー!お菓子食べるたび、ちょっと知的になれるブー!」
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