「あなた、血液型は?」
日本では初対面でも交わされるこの質問。だが、アメリカでは半数近くが「知らない」と答える。
実は、日本とアメリカでの血液型の“価値観の差”は、文化や医療システムの違いから生まれていた──。
第1章:日本人はなぜ血液型を「知ってて当たり前」なのか
日本人にとって、血液型は占い・性格診断の常連だ。
A型は几帳面、B型はマイペース…といった“血液型性格診断”が世間に浸透しており、
子供の頃から「何型?」と訊かれる機会が多い。
また、母子手帳や学校での健康診断、献血時などでも血液型を知る機会が多く、
「自分の血液型を知らない」ことにむしろ違和感がある文化だ。
第2章:アメリカ人が血液型を知らない“3つの理由”
一方、アメリカ人はわずか57%しか自分の血液型を把握していないという。
1. 医療事情の違い
アメリカでは、病院で血液型を事前に調べる文化がほぼ無い。
輸血の際は必ず血液型検査を行うため、「自己申告」よりその場で検査する方が確実という医療体制が根付いている。
そのため「どうせ医療機関で調べるし、知らなくても問題ない」という意識が強いのだ。
2. 血液型に関する文化的関心の低さ
アメリカには血液型占いや性格診断の文化がない。
「血液型で人を判断するなんてナンセンス」と捉える国民性もあり、
わざわざ覚えておく動機が乏しい。
3. 学校教育や家庭でも触れない
日本では家庭・学校で「自分の血液型は?」と話題にされる機会があるが、
アメリカではそうした話題自体が存在しない。
身近に血液型を知る機会が無いまま大人になるのだ。
第3章:「自己把握」は必要?判定キット普及の背景
実は、アメリカでも血液型判定キットは手軽に購入できる。
輸血以外でも、健康志向の高まりやパーソナライズド医療の影響で、
「自分の血液型くらいは知っておこう」という層も少しずつ増えている。
また、「長年A型だと思っていたらO型だった」というケースも意外に多い。
日本でも、母子手帳の記載ミスや古い検査の影響で誤認している人が一定数いるとされる。
アメリカでも以下の場面では血液型の把握が重要だ。
- 緊急時の輸血(ただし必ず再検査あり)
- 妊娠時(Rh型の違いが胎児に影響する)
- 疾患リスクの傾向把握(血液型で罹患リスクが異なる病気も)
知っていて損はなく、むしろいざという時のリスク管理として有用だ。
まとめ:血液型は文化で“知る理由”が変わる
- 日本:占い・性格診断文化、母子手帳や教育で知る機会が多い
- アメリカ:文化的関心の低さ、医療での再検査前提、教育機会なし

「知らなくても生きていけるけど…知ってる方が安心だブー!」
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