鼻に水が入るとツーンと痛いのはなぜ?──“しみる痛み”のカギは“体液の塩分濃度”だった

科学
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プールやお風呂でうっかり鼻に水が入ったとき、

「ツーンッ!!」

と鼻の奥に広がるあの独特な痛み。誰もが一度は経験しているはずです。

「しみるような」「突き刺すような」あの感覚はなぜ起こるのでしょうか?

実はこの痛み、水の“塩分濃度”がカギを握っているんです。意外と知らないこの現象のメカニズム、わかりやすく解説します。


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■ 水の“しみる痛み”は、塩分濃度の差で起こる!

人間の体液──血液や粘液、涙など──は塩分濃度 約0.9%で安定しています。

ところが、風呂やプールの水はこの0.9%よりはるかに低いほぼ0%の真水です。

この濃度の差が、私たちの細胞に“警報”を鳴らす原因となっているのです。

ブクブー
ブクブー

「なるほどブー…!“0.9%”って地味だけど、体にはめちゃくちゃ大事な数字だったんだブーね。水がしみるのって、ただの偶然じゃなかったんだブー〜!」


■ 痛みの正体は、細胞が「膨らみすぎた」SOS信号

鼻の奥の粘膜には、無数の感覚神経細胞が存在しています。
そしてそれらの細胞は「半透膜」という構造で覆われています。

この半透膜は、内側(体液)と外側(水)の濃度が違うと、自動的にバランスを取ろうとして、水を細胞内に取り込み始めます。

  • 外から水が大量に入ってくる
  • 細胞がどんどん膨張
  • 「これ以上水を吸ったら細胞が破裂するぞ!」とセンサーが反応
  • 脳へ「痛いぞ!!」という信号が送られる
  • あのツーンとした痛みへ

つまり、あの痛みは単なる“しみた”のではなく、体が細胞を守るために出している警告信号なんです。


■ 海水なら痛くない?──逆に“縮む”から痛い!

逆に海水のように塩分濃度が高すぎる水が鼻に入った場合、今度は細胞内の水が外に出て行くため、細胞が縮みます。

そしてこのときも同様に、

「あれ!?細胞が縮んで危ないぞ!」
という警告が出て、またも痛みとして脳に伝達されます。


■ 鼻水がしみないのは“塩分バランス”のおかげ!

普段の鼻水や涙が鼻に流れても全く痛くないのは、体液と同じ塩分濃度(約0.9%)だから。

  • 鼻水 → 痛くない
  • 真水(プール・お風呂) → ツーンと痛い
  • 海水 → 逆方向にツーンと痛い

痛みは“水質の差”が引き起こす、細胞の防衛反応だったんですね。


■ 鼻うがいはなぜ痛くないの?

鼻洗浄用の生理食塩水や専用スプレーは、体液と同じ0.9%の塩分濃度に調整されています。
だから、鼻の粘膜が細胞バランスを崩すことなく、無痛で洗浄できるんです。

「痛くならない」には科学的な根拠と設計があるんですね。

ブクブー
ブクブー

「そういうことだったブーか〜!ただの“しょっぱい水”じゃなくて、ちゃんと計算された濃度だったんだブーね。科学の力、しゅごいブー!」


■ まとめ

あの鼻のツーンとした痛み、ただの「冷たいから」「刺激が強いから」ではなかった!
そこには、塩分濃度・浸透圧・半透膜・細胞膨張といった、人体の巧妙な仕組みが関わっていたんです。

何気ない現象にも、きちんと理由がある──
人体って、やっぱりすごい!

ブクブー
ブクブー

「ツーン…ってなるときは、体が『水の質』を見抜いてるってことブー!
ただの水じゃなくて、細胞の声に耳を傾けるチャンスかもしれないブー…!」

健康科学雑学
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