ボンタンアメで尿意が止まるって本当?── もち米・糖・心理、知的に舐めてみる“あの噂”

科学
この記事は約4分で読めます。

ライブ会場で。映画館の中で。
新幹線や高速バスの長距離移動で──。

「トイレに行けない状況」にそなえて、“ボンタンアメ”をひと粒ポケットに入れておくと安心。

そんな都市伝説のような体験談が、SNSでひそかにバズっています。
“飴一粒で尿意が和らいだ”“全然トイレに行かなくて済んだ”など、再現性の高そうな声も多く、「効果アリなのでは?」という空気すらある昨今。

だがこれは果たして科学的な現象なのか?
それとも、身体の“思い込み”が生んだ心理反応なのか?

そして、まさかの東洋医学・薬膳的な裏付けまであるという話も──。

今回は、“飴と排尿”というまさかのテーマに、知的に切り込む一編です。


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第1章:そもそも「なぜボンタンアメで尿意が消える」と言われているのか?

事の発端はSNS。
2024年ごろから、以下のような投稿が拡散され始めます。

  • 「映画の前に舐めたら、2時間トイレ行かずに済んだ」
  • 「フェスでボンタンアメが最強アイテムだった」
  • 「ライブ用の“尿意リスク対策グッズ”として常備」

メーカー(セイカ食品)も報道に応じ、「科学的知見はない」としつつも「一部で売り切れが出た」と説明。

完全に個人の体感にすぎないものの、一定の共感を呼ぶ“現象”として広まっています。


第2章:西洋医学的にあり得る? “尿意を減らす3つの仮説”

専門家や医師のコメントをもとに、現時点で考えられている“可能性”は以下の3つ。

仮説内容根拠
① 糖質→浸透圧変化飴の糖質が血液の浸透圧を上げ、腎臓での尿生成が抑えられる可能性。糖が体内の水分保持を促すという考え方。
② 飴→水を飲まなくなる飴を舐めることで喉の渇きが紛れ、水分摂取が減る→結果として尿量も減少。水を飲まなければ、物理的に尿は出にくい。
③ 行動心理効果飴を舐める=“口さみしさ”や緊張を抑える→副交感神経が刺激され、排尿反応が抑えられる?集中・気晴らし効果。飴が“気を逸らす道具”に。

いずれもエビデンス不足で「確定ではない」ものの、仮説としては十分筋が通っています。


第3章:東洋医学の知見が“裏付け”していた!?

ここで浮上したのが、国際中医薬膳師リョータさん(@ryota_kampo)の投稿。

「ボンタンアメの主原料“もち米”には、漢方で“縮尿”作用があると言われている」

この一言に、和漢好き・薬膳愛好家たちがざわついた。


■ 漢方でのもち米の位置づけ

特性内容
食材名糯米(もちごめ)
分類補気類(体力・エネルギーを補う)/収渋薬(漏れ出る症状を“締める”)
働き脾(消化機能)を補い、尿や下痢など“余分な排出”を抑える縮尿作用

つまり、東洋医学ではもち米は“内にとどめる食材”とされており、
頻尿・下痢・寝汗などを抑える目的で、おかゆなどにして用いることも。


第4章:実際どう使えばいい?「飴で尿意対策」実用編

もし「試してみたい」という場合、あくまで自己責任・補助的な方法として以下の使い方が推奨されます。


■ 試すなら…

  • ライブや映画など長時間トイレに立てないタイミングで
  • 開演30分〜直前に1粒舐める
  • 飴を舐めることで“水を飲まない”状況が自然に作れれば成功

注意!
  • 飴は糖質の塊。糖尿病・妊娠中・ダイエット中の方は慎重に
  • 水分を控えすぎると脱水・熱中症のリスクあり
  • トイレを我慢しすぎると、膀胱炎・排尿障害の原因になることも
  • 頻尿が気になるなら、一度泌尿器科での相談をおすすめします

終章:飴一粒に、“科学”と“漢方”が重なる場所

「ボンタンアメで尿意が収まった」──
それは単なる偶然か、糖質の生理作用か、もち米の収渋か、それとも心理的作用か。

いずれにせよ、私たちの体は「気づかないうちに効いているもの」に、思いのほか敏感なのかもしれません。

小さな飴一粒に、

  • 現代の“科学仮説”と
  • 古代からの“食の知恵”が
    奇妙にリンクする──。

そんな小さな気づきが、暮らしのなかに潜む“知の楽しさ”を教えてくれるのです。


ブクブー
ブクブー

「飴でトイレ我慢ってホントかブー!?でも“もち米”が味方なら…ちょっと信じてみたいブー!」

グルメ健康科学
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