「またかよ……」
そんな声がSNSに溢れた8月9日──
マクドナルドが実施した“ハッピーセット×ポケモンカード”の限定企画は、初日から混乱と批判に包まれた。
買い占め、転売、食品放置、現場混乱──
どれも「既視感」のあるトラブルばかり。
なぜここまで予見可能だった問題を、マクドナルドは“未然に防げなかった”のか?
しかも、今年2月の「星のカービィ」、5月の「ちいかわ」「マイクラ」でも似た構図があったばかりだ。
本記事では、マクドナルドの再三の“失敗”を冷静に検証し、企業としての構造課題を考察する。
「なぜ学ばないのか」「どこまで繰り返すのか」
そこに潜む“組織の限界”と“解決の糸口”を探る──。
第1章:「ポケカ配布終了」3日どころか“初日で終了”
2025年8月9日、マクドナルドは限定3日間としていた「ポケモンカード」配布を初日でほぼ終了と発表した。
「予想を上回る売れ行きのため、多くの店舗で終了となりました」
「楽しみにしてくださっていたお客様のご期待にお応えできなかったことを心よりお詫び申し上げます」
この“定型文のような謝罪”に対して、SNSでは次々と悲鳴が。
- 「朝マック行ったけど地獄だった…」
- 「楽しみにしてたのに買えなかった」
- 「ちいかわよりひどいんじゃ…」
- 「また転売ヤーかよ」
事前に設けられていた“1人5セットまで”の購入制限も焼け石に水。
開始数時間で在庫は姿を消し、SNSには“大量買い”や“転売”の証拠写真が次々と投稿された。
第2章:子どもが泣いて、食べ物が捨てられる現実
今回のポケカ騒動では、もっとも守るべき“子ども”が犠牲になったという報告が多く見られた。
- 小学生が2時間待って結局買えず、泣いていた
- 外国人転売ヤーが25セットを大量購入、食品は放置
- 店員が「カードだけでいい方は先に」とルール逸脱配布
- モバイルオーダーの未受取による大量食品廃棄
もはや「限定カード配布」ではなく、“倫理なき争奪戦”になってしまっている。

子どもの夢のための“ハッピーセット”が、まさかこんな“バッドエンド”になるなんて悲しすぎるブー…
そして、フリマサイトには案の定、高額転売の嵐──
「ポケカ20枚で15,000円」「未開封10セットまとめ売り」など、モラルを揺るがす実態が放置されていた。
第3章:「ちいかわ騒動」の記憶、もう忘れたの?
今回の混乱に対してSNSでは、こうした声が飛び交った。
- 「ちいかわで何も学ばなかったの?」
- 「前よりひどい気がする」
- 「ちいかわのときも初日で終わったでしょ?」
- 「年に何度同じこと繰り返すの?」
ここで思い出されるのが、2025年5月の「ちいかわ×ハッピーセット」事件。
あのときも転売・早期終了・食品廃棄が重なり、2日で販売中止。
にもかかわらず、再発防止策はほとんど見られなかった。
「転売はしないでね」という“お願いベース”の施策、
「メルカリと連携してます」という“実効性の薄い牽制”。
結果、「転売ヤー対策しました」という“アリバイ作り”にしか見えなくなっている。
第4章:「なぜ学ばない?」──繰り返す企業の3つの病
マクドナルドはなぜ、ここまで“同じ轍”を踏むのか。
そこには3つの構造的問題が潜んでいる。
●① 「告知と設計」がザルすぎる
- 開始日前からフリマ出品されていた=ルール漏洩の可能性
- 配布制限が「1人5セット」では多すぎて形骸化
- “店舗に問い合わせるな”と突き放すようなメッセージ
●② 「本社⇔現場」の温度差と混乱
- 店舗によって対応バラバラ(横流し疑惑・配布ルール逸脱)
- クルーに集中するクレーム対応と在庫確認の負担
- 本社が“下”に現場対応を丸投げしている印象
●③ 「CSR・ESG」の整合性崩壊
- フードロス撲滅を掲げながら食品廃棄が横行
- “子どものため”をうたいながら大人の利益優先構図
- 転売市場を放置し、事実上“公式販路化”されている
これらが示すのは、「顧客視点」が形式化してしまった企業の姿だ。
第5章:「希望のハッピーセット」を取り戻すために
では、どうすればこのような騒動は防げるのか?
現役クルーから寄せられた声に、ひとつのヒントがあった。
「購入時に“引換券”を発行し、後日受け取りにすれば混乱を防げる」
これは“コスト”や“物流”の工夫が必要だが、
現場の悲鳴を聞けば、実現は不可能ではないはずだ。
さらに、
- 大人の購入には“子ども同伴”を義務付ける
- おもちゃ・カードだけの販売を一切禁止する
- 抽選制への移行や、予約制度の導入
といった制度設計レベルでの改革が必要になっている。
まとめ:くり返す企業は、もはや「未熟」ではなく「無責任」
2025年のマクドナルドを見て、こう言いたくなる。
「また同じことやってるね」では済まされない。
転売ヤーの存在は、ある意味では予測可能な“外敵”だ。
それにどう立ち向かうかが“企業の矜持”であるはずなのに、
実態は「予想通り」の大混乱──。
それは“無力”ではなく、“無策”である。
“未熟”ではなく、“無責任”とすら言える。

ハッピーセットって、もっと子どもたちのためのものだったはずだブー…
どうか、大人の都合じゃなくて、“子どもの笑顔”のために進化してほしいブー!
コメント