「えっ、あのペー・パー子夫妻の家が…?」
そう驚いた人も多かったはずだ。笑いとピンクのイメージが強いこの二人に、突如として襲いかかった“炎の悲劇”。
火元は仏壇のろうそくではなかった。
原因は、誰の家にもある“あの”差し込みコード──そして「火災保険未加入」という想定外。
亡くなった愛猫たち、全焼した衣装部屋、そして残されたのはイチローのユニフォームと師匠の形見だけだった。
これは「林家ペー・パー子」だけの話ではない。
私たちのすぐ足元にもある、暮らしの盲点とリスクを浮かび上がらせる出来事だった。
この記事では、報道で明かされた全容をもとに、
“あの火災”が私たちに何を問いかけているのか──構造的かつ感情的に、深掘りしていく。
■「仏壇のろうそくが原因」ではなかった…本当の火元は“古いコード”
2025年9月19日午後、東京・赤羽北。
5階建てマンションから上がる黒煙により、あのピンクの夫婦の自宅が火に包まれていたことが明らかになった。
当初「仏壇のろうそくに火をつけた際の引火」とされていた出火原因。
しかしその後、林家ペー自身が消防・警察合同の調査を受けて語ったのは、まったく違う“本当の火元”だった。
原因は「差し込みコードのショート(漏電)」だった
ペーによれば、仏壇のすぐ隣に設置されていた古いソケットのコードが、
老朽化によりショート・あるいは漏電を起こし、火柱を生んだという。
◆ 老朽化コード・テーブルタップ…誰の家にもあるリスク
林家邸では、最大5口のコンセントをあちこちに設置していたという。
パー子の証言では、「線香に火をつけた直後、左を見たら“バーン!”と火が」──
この「音もなく、いきなり爆発的に燃える電気火災」こそ、もっとも怖い現代火災のひとつ。
◆ 愛猫4匹、命を落とす…“無言の対面”の重さ
火災の際、ペー本人は亡き師匠・初代林家三平の法事で外出中。
帰宅後、自宅にいた4匹の愛猫と対面──すでに命を落としていた。
「(猫が)家族だったんだよ…」
と語る姿は、もはやいつものピンクではなかった。

「“火は命を選ばない”ブー…どれだけ愛していても、一瞬で奪われてしまうんだブー…」
■ 火災保険未加入──「キャッシュカードも見つからない」
さらに驚きだったのが、林家夫妻が火災保険に加入していなかったという事実。
「キャッシュカードも中で見つからない」と語るように、経済的ダメージは相当なもの。
近隣住民への謝罪行脚、階下の水害による弁償の可能性──
「弁護士が必要なのかな…」と漏らしたその言葉に、現実の重さがにじむ。
■ 唯一残ったのは「イチローのユニフォーム」と「三平師匠の袴」
被害は衣服を含むほぼ全財産に及んだが、奇跡的に残ったものもあった。
- イチロー氏から贈られたユニフォーム(交流があった)
- 初代・林家三平の形見である袴
「燃え残ったのは、まるで運命のいたずら」と語る報道もあるが、
本人たちにとっては、それが「生き残るべきもの」だったのかもしれない。
■ 「プロじゃなきゃ消火器は無理」…初動の困難さ
パー子が火災時に語ったのは、一般人の“初動の不安”。
- 「外に出て『消防車呼んでください』と叫んだ」
- 「消火器は私には無理。プロじゃなきゃできない」
消火器は誰でも使えるよう設計されているが、いざ火を前にすると体が動かない──
これは決して他人事ではない。
■ 「火事はドッキリかと思った」…それでもペーは舞台に立った
「ドッキリ番組じゃないのかなって、まだ信じられない」
そう語ったペーだが、火災のわずか2日後には浅草演芸ホールの舞台へ。
衣装も焼失し、3日間同じ服を着続けながら。

「ステージに立つことで、“芸人”の魂をつなぎたかったんだブー…その姿勢、忘れないブー」
■ POINT:今回の火災から学ぶ“暮らしの落とし穴”
教訓 | 内容 |
---|---|
■ 古いコード・ソケットは火元になる | 被覆の劣化や差し込み口の過密は要注意 |
■ 電気火災は目に見えない・音がしない | 爆発的に燃え広がる可能性も |
■ 火災保険未加入はリスクが大きすぎる | 家財、家計、賠償…全てが自腹になることも |
■ 消火器の扱いを“事前に知っておく” | パニックになる前に使い方を学ぶことが重要 |
■ 終わりに──「笑い」の裏にある暮らしの脆さ
林家ペー・パー子夫妻の火災は、
“電気と暮らしが密接な現代社会”において、誰もが直面しうる「身近すぎる悲劇」だった。
笑顔の裏で抱えていた喪失。
それでも舞台に立ち、報道陣に謝罪し、猫たちを見送ったその姿から、
私たちが受け取るべきメッセージは決して軽くない。

「火災は、他人の話じゃないブー…コード、保険、愛するもの──全部“点検”しておくんだブー…」
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