夏祭りの屋台などでおなじみのかき氷。
赤いイチゴ、緑のメロン、青いブルーハワイ──。
よく耳にするのは、
「実は全部同じ味で、色と香りが違うだけ」という都市伝説。
しかし、果たしてそれは本当なのか?
科学的に味を分解すると、「同じ味」説はミスリードであることが見えてきます。
むしろ──香料こそが味の違いを生み出している核心なのです。
■ なぜ「全部同じ味」説が広まったのか?
- シロップのベース成分(砂糖+酸味料など)は共通
- 色と香料を変えているだけ
- だから「実は同じ」というトリビア的な言い回しが拡散
要は「見た目にだまされているだけ」という雑学ネタ化で面白がられたのです。
しかしここには大きな誤解が潜んでいます。
■ 「味」=舌で感じるものだけではない!
人が「味わっている」と感じるのは、五感の統合による体験です。
要素 | 具体例 |
---|---|
味覚 | 甘味・塩味・酸味・苦味・うま味(舌で感じる) |
嗅覚 | フルーツ・スパイス・肉・焦げなどの香り(鼻)←超重要! |
触覚 | 舌触り・温度・食感など |
視覚 | 色・形(赤=イチゴ、緑=メロンという先入観) |
聴覚 | ジュワッという音なども一部影響 |
つまり「香りを変えるだけで、“味がまったく違う”と脳が判断する」のは科学的に正しい。
■ 香りが“味の8割”を握っている
- 風邪をひいて鼻が詰まると、食べ物の味がわからなくなる経験
- これは「味の80%は香りでできている」とも言われる所以
- 舌で感じるのは「甘い液体」でも、香りが違えば別物に感じる
結論
イチゴシロップ=イチゴ香料入りの甘い液体
メロンシロップ=メロン香料入りの甘い液体
→ 舌では同じでも、香料で脳が“別の味”と判断するのです。
■ まとめ:別の味と思う感覚は正しかった!
- 「かき氷は全部同じ味」という説は半分正解、半分誤解
- 甘さは同じでも香料が違うから味も違う
- 脳が“味わっている”のは、甘さ+香り+色の総合体験
つまり──「イチゴはイチゴの味」「メロンはメロンの味」と感じるのは、まったく正しいことだったのです。

ブクブー
「「におい」って軽く見られがちだけど、実は“味覚の本丸”だったブー!
同じシロップ?そんなの、舌と脳がちゃんと区別してるブー!」
コメント