名倉潤はなぜ置き物と揶揄されながら“民放全局”を制覇してる?──静かなるMCの5つの支配力

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「置き物化している」「発言が少なすぎる」「体調が心配だ」──。
ここ数週間、ネプチューンのリーダー・名倉潤(55)に関するネガティブな記事が相次いでいる。
特に日本テレビ系『しゃべくり007』における口数の少なさがクローズアップされ、一部視聴者からはその存在意義を問う声さえ上がっている。

しかし、その評価とは裏腹に、彼の実務的なキャリアは今、全盛期にあると言っても過言ではない。

事実、名倉潤は現在、民放キー局すべてにレギュラー番組を持つ「グランドスラム」状態にある。以下のリストを見てほしい。

放送局番組名名倉潤の役割
日本テレビしゃべくり007アンカー(全体の重石・いじられ役)
TBSジョブチューンバランサー(専門家と素人の橋渡し)
フジテレビネプリーグ司令塔(チームを鼓舞するリーダー)
テレビ朝日ナニコレ珍百景進行役(スタジオの交通整理と進行)
テレビ東京じっくり聞いタロウ傾聴者(ゲストの本音を引き出す)

これほど多種多様な番組で、全く異なる役割を演じ分けられるタレントは稀有である。

なぜ、ネットでは「終わった」かのように語られる男が、テレビ業界の最前線でこれほど重用され続けるのか。

本稿は、名倉潤というタレントが果たしている「見えない役割」と、彼がテレビ局から手放されない構造的な理由を解き明かすレポートである。


第一章:「置き物」批判の正体──『しゃべくり007』の特殊構造

まず、批判の的となっている『しゃべくり007』での振る舞いを分析する。
この番組において、名倉の発言数が少ないのは事実だ。しかし、それは能力の欠如ではなく、番組構造上の必然である可能性が高い。

  • カオスの中の「アンカー」
    • 同番組は、くりぃむしちゅー、チュートリアル、ネプチューンという3組のMC級芸人がひしめき合う、極めて密度の高い空間だ。
    • 全員が前に出て喋り倒せば、画面は崩壊する。進行役の上田晋也が司令塔なら、名倉は「アンカー(守備的MF)」のポジションを取っている。
    • 彼が後列で静かに座っていることで、他のメンバーが安心して暴走できる。そして、「名倉やないかい!」といじられた瞬間に爆発的な笑いを生むための「タメ」を作っているとも解釈できる。
  • 編集点を作る「沈黙」
    • テレビ制作の視点で見れば、MCが常に喋り続けている映像は編集しづらい。名倉が笑顔で頷いているだけのカットは、場面転換やナレーションの背景として極めて使い勝手が良い「インサート映像」となる。彼の沈黙は、番組のテンポを作るための計算された「余白」なのだ。
ブクブー
ブクブー

「なるほどだブー!みんながワーワー言ってる中で、名倉さんまで騒いだらうるさくて見てられないブー…。あえて引いてる『大人の余裕』だったんだブーね!」


第二章:民放全局が彼を求める理由──「5つの支配力」

名倉が全局でレギュラーを張れる背景には、視聴者には見えにくい、しかし制作サイドにとっては代えがたい「5つの能力」がある。

  1. 猛獣使いとしての統率力
    • 堀内健と原田泰造という、芸能界屈指の「制御不能なボケ」を2人も抱えるネプチューンを30年以上まとめ上げてきた実績は、プロデューサーにとって絶対的な安心材料だ。
  2. 圧倒的な「タイムキーパー」能力
    • 業界内では「名倉の現場は早く終わる」という定評がある。ダラダラと収録を延ばさず、必要な素材が撮れた瞬間に「はいオッケー!」と締める決断力は、働き方改革が進む現代の制作現場で神のように崇められている。
  3. コンプライアンス時代の「優しさ」
    • 2018年の手術と休養を経て、かつての鋭いツッコミから、包容力のある「共感型MC」へと進化した。誰も傷つけない彼のスタンスは、コンプライアンス重視の現代テレビにおいて最も安全な「免許証」となっている。
  4. 全方位外交
    • 大御所から若手、素人まで、相手によって距離感を自在に変えられるコミュニケーション能力。『じっくり聞いタロウ』で見せる「聞く力」は、深夜帯のディープな番組を支える屋台骨だ。
  5. 「いじられしろ」の提供
    • MCという権力的な立場にありながら、自身の顔立ち(タイ人キャラ)などをいじらせる隙を見せることで、番組全体の風通しを良くしている。
ブクブー
ブクブー

「収録が早く終わるなんて、スタッフさんからしたら神様だブー!『名倉さんがいれば安心』って思われてるから、全局からオファーが来るんだブーね。」


第三章:体調不安説の真偽──『ネプリーグ』での躍動

「体調が悪いのではないか」という懸念については、同日に放送された他局の番組を見ることで払拭される。

  • 『ネプリーグ』でのリーダーシップ
    • フジテレビ『ネプリーグ』では、チームリーダーとして声を張り上げ、正解した際にはガッツポーズを見せるなど、活気に満ちた姿を見せている。
    • また、モニタールームから豆知識を披露するなど、頭の回転の速さも健在だ。
    • このことから、『しゃべくり』での静けさは体調不良によるものではなく、「番組ごとの役割分担(あえて引いている)」である可能性が高い。

終章:「床の間」としての名倉潤

結論として、名倉潤は「置き物」ではなく、番組という家屋における「床の間」のような存在であると言える。

一見するとデッドスペースに見えるかもしれないが、床の間があるからこそ、掛け軸(ゲスト)や生け花(企画)が映え、部屋全体(番組)の格調と秩序が保たれる。
もし彼がいなくなれば、そこは単なる機能本位の、ゆとりのない殺伐とした空間になってしまうだろう。

派手なゴールを決めるストライカーだけが名選手ではない。
フィールドのバランスを整え、黒子に徹してチームを勝たせる名倉潤の仕事ぶりは、「民放全局レギュラー」という結果(数字)において、すでに証明されているのである。

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