2026年2月2日、日本の音楽シーンに激震が走った。
「My Way」などの国民的ヒット曲で知られ、ハワイの風を感じさせる独自の「Jawaiian(ジャワイアン)」サウンドを確立したDef TechのMicroこと、西宮佑騎容疑者(45)が、大麻取締法違反(所持)の疑いで逮捕されたのである。
そのタイミングは、最悪としか言いようがなかった。
逮捕翌週の2月8日には、デビュー20周年を記念するツアーの最終公演「Grand Final at Nippon Budokan」が予定されており、チケットは完売状態だった。
本稿は、この逮捕劇が招いた数億円規模の経済的損失と法的リスク、無関係でありながら活動停止を余儀なくされた相方Shenへの影響、そして「陽気なサーファー」というパブリックイメージの裏でMicroが抱えていた内面的な葛藤について、包括的に分析するレポートである。
第一章:事件の全容と「マトリ」の狙い
今回の逮捕は、突発的な職務質問などによるものではなく、捜査機関による周到な準備の上で行われたものである可能性が高い。

- マトリによる“狙い撃ち”
- 捜査を主導したのは警視庁ではなく、厚生労働省の麻薬取締部(通称「マトリ」)であった。
- マトリは独自の捜査権限を持ち、確度の高い情報に基づいて動くことで知られる。逮捕前日のリハーサルには何食わぬ顔で参加していたMicroだが、すでにその行動は監視されており、翌日のオフを狙って自宅への家宅捜索(ガサ入れ)が行われた。
- 自宅から乾燥大麻が見つかったことは、彼が常習的に使用していた疑いを示唆しており、入手ルートの解明も含めた本格的な捜査が行われている。
- 2024年法改正の影響
- 本件は、2024年12月に施行された改正大麻取締法の下での摘発となる。
- 改正法では「使用罪」が新設されており、尿検査等で使用が立証されれば、従来の「所持」のみの場合よりも厳しい求刑がなされる可能性がある。

「ええっ!リハーサルしてたのに次の日に逮捕だなんて…。マトリに見張られてたなんて怖すぎるブー!法律も厳しくなってるから、言い逃れはできないブーね…。」
逃げ場なしの捜査網
- マトリの主導: 捜査を行ったのは警察ではなく、厚生労働省の麻薬取締部(通称「マトリ」)。彼らは確度の高い内部情報に基づいて動くプロ集団だ。
- 家宅捜索: 逮捕前日のリハーサルには普段通り参加していたMicroだが、行動は完全にマークされていた。翌日のオフを狙った自宅へのガサ入れで乾燥大麻が発見されたことは、常習性の疑いを示唆している。
- 2024年法改正の壁: 本件は、2024年12月に施行された「改正大麻取締法」の下での摘発となる。新設された「使用罪」が適用されれば、従来よりも厳しい法的判断が下されることになる。
第二章:20周年事業の崩壊と経済的損失
Def Techにとって2026年は、結成25年・デビュー20周年という記念すべき年であった。しかし、その集大成となるはずだった武道館公演の中止は、甚大な経済的打撃をもたらしている。

- 推定損失額は数億円規模
- 会場費・設営費: 武道館クラスの会場を直前(5日前)にキャンセルした場合、使用料の100%に加え、すでに手配済みの設営機材や人件費などの埋没費用が発生する。
- チケット払い戻し: 完売していたチケット(推定1万枚以上)の払い戻し手数料だけでも数千万円に及ぶ。
- グッズ廃棄・出版中止: 記念グッズの廃棄に加え、3月に発売予定だった初の著書『波に乗る366日の音葉』も発刊中止となり、印刷・流通コストの損失が発生している。
- 通常、出演者の犯罪行為による中止は保険の適用外となるため、これらの損害賠償は本人および事務所に重くのしかかることになる。

「数億円…!聞いただけで震える金額だブー。たった一人の過ちで、たくさんのスタッフとお金が巻き込まれちゃうんだブーね…。」
第三章:相方Shenの悲劇と「連帯責任」
この事件の最大の被害者は、ファンであり、そして何より相方のShen(シェン)である。

- 信頼の崩壊
- Def Techは2007年に一度解散し、2010年に再結成した経緯がある。一度は袂を分かった二人が、再び結束して迎えた20周年という節目での裏切り行為は、Shenにとって筆舌に尽くしがたいショックであろう。
- Shen自身は法的に潔白だが、ユニットとしての活動は無期限休止となり、ライブや楽曲制作という生活基盤を一瞬にして奪われた形となった。
- Jawaiianスピリットへの泥
- 彼らが提唱してきた、自然との調和や平和を歌う「Jawaiian」のメッセージは、違法薬物によって汚された。Shenが大切にしてきたアロハ・スピリットが「薬物による陶酔」と混同されかねないリスクに晒されている。
第四章:Microが抱えていた「葛藤」の正体
「My Way」の歌詞のように、常に前向きで力強いメッセージを発信し続けてきたMicro。しかし、その裏には深い孤独とプレッシャーが存在していたようだ。

- 「理想の自分」との乖離
- 関係者の証言によれば、Microは「素の自分」と「世間から求められるMicro」とのギャップに悩んでいたという。
- 発売中止となった著書は、読者に毎日「励ましの言葉」を贈る内容だったが、他者を励まそうとする行為自体が、彼自身の不安を打ち消すための儀式(コーピング)であった可能性がある。
- 海や環境保護活動に熱心に取り組み、クリーンなイメージを持たれていた彼だが、その重圧から逃れるための安息地が、皮肉にも大麻という違法な手段であったのかもしれない。
終章:再生への道は残されているか
Microには今後、法的な償いはもちろんのこと、関係各所への莫大な損害賠償、そして何より信頼を裏切った相方Shenやファンへの謝罪という、長く険しい道のりが待っている。
初犯であり自己使用目的であれば、執行猶予付きの判決となる可能性が高いが、社会的な制裁は避けられない。
かつて『My Way』で「恐怖心さえも力に変えて」と歌った彼が、自らの過ちという最大の恐怖と向き合い、再び地に足をつけて歩き出せる日が来るのか。
Def Techという船は今、最大の荒波の中にいる。


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