「電気のプラグの2本足には、なぜ、あの“穴”が開いているのか?」
普段は当たり前のように使っている電源プラグ。だけど、よく見ると2本の金属の足(刃)の先に、どちらにも小さな“穴”が開いていることに気づいたことはないだろうか?
この穴、何のためにあるのか。単なるデザインでも、製造工程の都合でもない。実は、私たちの暮らしを守るための、とても実用的な意味が込められているのだ。

「えっ?あの穴って意味あったブー?ブタ鼻っぽいから可愛いと思ってたブー」
■ 見えないところにある“安全装置”
実はコンセントの内部、つまり壁の内側には、プラグの刃に開いた“穴”とぴったり合う、小さな突起が設けられていることがある。
この突起が穴にはまり込むことで、プラグが「カチッ」としっかりと固定されるようになっているのだ。

「それって…ロック機構みたいなものブー?抜けにくくなるってことブーね?」
その通り。たとえば掃除機やアイロンなど、使用中にコードを引っ張ってしまうことがある家電では、プラグがコンセントから半分抜けてしまう危険がある。
このとき、刃の一部が露出してむき出しになれば、最悪、感電や発火のリスクにもつながる。
だからこそ、“穴+突起”の組み合わせが重要なのだ。
■ なぜ「両方」に穴があるのか?
よく見ると、プラグのどちらの刃にも穴が開いている。これは、どちらの刃にも突起を対応させることで、どちらを上に差しても安全性を確保するため。

あっ!日本のコンセントって上下どっち向きでも入るブーもんね!
そう。日本の家庭用コンセントは極性(+−の向き)を明確にしていないものが多い。だから、どちら向きでもきちんとロックされ、安全性が確保できる設計になっているのだ。
■ ところで「コンセント」って何?
ここでひとつ整理しておきたい。
よく「コンセント抜いて!」と言うけれど、厳密には“差し込まれている側”がコンセント、そして“差し込む側”がプラグである。
つまり:
- コンセント=壁やタップにある「受け手」
- プラグ=電気製品側にある「差し手」

「えぇーっ!?じゃあ今までブー、“コンセント持ってきて!”って言ってたの間違いだったブー!?」
実はこれ、日本独特の呼び方。子どもの頃から「コンセント=電源周り」とざっくり覚えてしまい、プラグのことまでひっくるめて「コンセント」と呼んでしまうことが多い。
だが、本来は明確に区別されている。次に差し込むとき、ちょっとだけ「これはプラグ」「これはコンセント」と意識してみると、ちょっと賢くなった気分になるかもしれない。
■ そして「差しっぱなし」は要注意
この話には続きがある。
冷蔵庫やテレビなどのプラグを長年差しっぱなしにしておくと、プラグとコンセントの隙間にホコリがたまりやすくなる。

「ホコリ…?ブー、まさかそれが…?」
そう、ホコリが湿気を帯びると電気を通しやすくなり、“トラッキング現象”という火災の原因になるのだ。
このトラブルは、見た目では気づきにくい。だからこそ、「年に一度くらいはプラグを抜いて掃除する」ことが大切。
特にキッチン周りや洗濯機の裏など、湿気とホコリのコンボが起きやすい場所では要注意だ。

「なるほどブー……穴って安全のためだったブゥ!しかも差しっぱなしも危険なんて知らなかったブー…」
■ おわりに
私たちが日常的に使っている電気製品には、意識されない“安全の工夫”が詰まっている。プラグの小さな穴ひとつ取っても、そこには“抜けにくくする工夫”と“事故を防ぐ配慮”が詰まっているのだ。
次にコンセントにプラグを差し込むとき、ちょっとだけその“穴”を思い出してみてほしい。

「ブクブーも今日から、コンセントの抜き差しちょっと慎重になるブゥ〜!」
これぞ、知ってトクする電気雑学。あなたの暮らしに、ひとつ“安全”の気づきを。
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