「ファンタ、久しぶりに飲んでみたら…なんか違う」
「後味がやたらと甘ったるい」「昔はこんなんじゃなかったはず」
そんな声がSNSにもチラホラ見られるようになった。
実際に成分表示を見てみると──
「アセスルファムK」「スクラロース」などの人工甘味料の文字。
どうやら、かつての“砂糖のジュース”として親しまれていたファンタは、
あの頃からは、明らかに変わり始めている。
第1章:ファンタの甘さが「変わった」と言われる理由
まず、昔のファンタに人工甘味料は使われていなかったと考えられる。
- ファンタオレンジ
- ファンタグレープ
どちらも2000年代以前までは、基本は「果糖ぶどう糖液糖」や「砂糖」で味付けされていた。
だが、現在のファンタには多くのフレーバーでアセスルファムKやスクラロースが使われている。
特にオレンジ・グレープといった定番商品にまで人工甘味料が使われているという点が大きい。
この変化が「違和感」につながる最大の理由は、
「健康志向タイプ」ではなく、通常品に混ぜられていることだ。
第2章:人工甘味料の後味、なぜ気になる?
人工甘味料は、砂糖の数百倍の甘味度を持つため、少量で強い甘さが出せる。
しかし、「甘味の立ち上がり方」や「後味の残り方」が砂糖とはまるで違う。
- 「舌にねっとり甘さが残る」
- 「後味がいつまでも口の中に残る」
- 「喉が乾く、変な甘さが持続する」
これは、人工甘味料の甘味が“鋭く”“舌に貼り付く”性質があるためだとされる。

「“甘い”というより、“甘ったるい”と感じるのは、
単に主観ではなく、成分の性質として明確に違うからなんです。」
第3章:なぜ使われる?──人工甘味料導入の「裏事情」
- カロリーオフへの対応(名目上の“健康志向”)
- コスト削減(砂糖より圧倒的に安価)
- 糖類使用量の制限(食品表示法・税制・海外輸出対応)
特に注目すべきは②の「コスト問題」。
アセスルファムKは、少量で強い甘さを出せるため、砂糖よりも製造コストが安く済む。
原料費や税制対策(※海外では糖類に課税する国もある)も含め、企業側の「合理化」が強く働いている可能性がある。
“健康配慮”という建前を装いながら、実は利益率アップが主目的なのではという声もある。

「企業にとってはオトクでも、舌にはちょっとツライ甘さだブー…」
第4章:「ゼロ」があるのに、なぜ“ノーマル”は選べない?
ここで多くの消費者が感じている疑問がこれだ。
「コーラには“ゼロ”があるのに、なぜファンタには“ノーマル”がないの?」
- コカ・コーラ(砂糖メイン)
- コカ・コーラゼロ(人工甘味料のみ)
つまり、「糖派」と「ゼロ派」で選べるようになっている。
しかしファンタでは、現在の定番商品がすでに“人工甘味料入り”しかない。
昔ながらの「糖オンリーのファンタ」は市場から姿を消してしまっているのだ。
これはある意味、“人工甘味料が苦手な人はもう飲むな”という構造にも見える。
第5章:「ファンタを飲む人が健康を気にするか?」という皮肉
もともと、ファンタは「楽しくて、甘くて、子どもにもウケる炭酸飲料」だった。
誰も“カロリーを減らしてほしい”なんて求めてなかったはずだ。
なのに──
- 人工甘味料で不自然な甘さ
- 後味に違和感
- 選択肢なし
この“健康配慮風”の改変が、
むしろ「健康は気にしてないのに味は気になる」層を置き去りにしている。
まとめ:「選べる甘さ」の未来はどこへ?
人工甘味料の導入は、単なる技術的・経済的な進化ではなく、
消費者が“知らないうちに選択肢を奪われる”現象でもある。
「昔のファンタが好きだった」
「あの“ザ・ジュース”感が恋しい」
「甘さのバリエーションは、残してほしい」
そんな声に、メーカーがどう向き合うのかが問われている。
“ヘルシー志向”の時代にあっても、
あの頃の味の記憶は、確実に人々の心に残っている。

「甘さにも、“選べる自由”があってほしいブー…」
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