【異色番組】NHKなのに企業名!?──『これがわが社の黒歴史』が成立する理由

エンタメ
この記事は約3分で読めます。

近年注目を集めているNHKのバラエティ番組、「神田伯山のこれがわが社の黒歴史」。
ここで不思議に思うのが、なぜNHKなのに堂々と企業名を出し、しかも企業の“黒歴史”にまで踏み込めるのか?という点。

また、多くの民放番組がスポンサーとの兼ね合いで企業名の扱いに慎重になるなか、NHKだけができているこの芸当。
そこには、NHKという組織ならではの構造的な理由がありました。


スポンサーリンク

理由1:スポンサーが存在しない

NHKは受信料制度によって運営されており、番組にスポンサーが付きません。
つまり、民放であれば当たり前に存在する「広告主の顔色をうかがう」という行為が不要です。

  • 民放の場合
     広告主に不利な内容を放送するとスポンサー離れが起こり、収益が減るリスクがある。
  • NHKの場合
     スポンサーの意向に左右されないため、忖度抜きでコンテンツを制作できる。
    →「自由な批評」が可能な土台が整っている。

理由2:公共放送としての“中立・公平”

NHKは「公共放送」の立場にあり、放送法によって中立・公平な放送が求められています。

  • ある企業を持ち上げるだけでも、叩くだけでもいけない。
  • だが、歴史の一部としての「黒歴史」を扱うのは、公平性を保った「事実の提示」にあたる。

しかも、「黒歴史」として紹介されたあと、必ず企業の成長や改善点、教訓も描かれる。
→単なる暴露ではなく、成長物語として構成している。

結果、公共放送の役割である「健全な社会的議論を促す」ことにもつながり、むしろNHKらしさが際立つ内容になっています。


理由3:番組構成が絶妙に“痛みを和らげる

「黒歴史」と銘打ってはいるものの、単なるスキャンダル暴露番組ではありません。

番組のポイント
  • あくまで自社の反省や苦労話として紹介する
  • 出演者(企業関係者)が自ら語る
  • 失敗を笑いに昇華する演出

つまり、企業側にとっても「ダメだった過去をポジティブに変換できる場」になるのです。

これなら企業側も出演するメリットがあり、NHK側も「公平・中立」のラインを保てる。

→攻めた内容でも、出演企業から“恨みを買いにくい”。


民放との違いを比較すると…

NHK民放
収益源受信料スポンサー広告
番組制作の自由度高い(忖度なし)低い(スポンサー配慮)
内容の攻め方公平性重視で掘り下げ企業批判は避ける傾向
リスク管理出演者自ら語る構成外部批判は敬遠しがち

この比較からもわかる通り、NHKだからこそ実現できている企画だということが見えてきます。


ブクブー
ブクブー

「「黒歴史」すら、未来の教科書に──笑いと反省で包み込むNHKスタイルが、企業も視聴者も巻き込んでるブー!」


【まとめ】

  • スポンサーがいないから、忖度なしで企業名を出せる。
  • 公共放送の中立性があるから、黒歴史を扱っても公平性を担保できる。
  • 出演者が自ら語る演出で、攻めた企画でも軋轢を生みにくい。

だからこそ、民放では絶対に真似できない企画が成立しているのです。

──NHKの「黒歴史掘り」、実は極めてNHKらしい番組だった。

エンタメテレビ企業
スポンサーリンク
NEWS OFFをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました