東京ディズニーランドの人気アトラクション「スター・ツアーズ」。DVDやブルーレイのパッケージに輝く「ウォルト・ディズニー・ジャパン」のロゴ。そしてスマートフォンのゲーム「ツムツム」に当たり前のように登場するダース・ベイダーやヨーダ。
我々はいつの間にか「スター・ウォーズ」がディズニーの世界の一部であることを受け入れている。しかしよくよく考えれば不思議なことだ。
あの壮大なスペースオペラとミッキーマウスの世界は、一体いつからそしてどのようにして結びついたのだろうか。
特に「スター・ツアーズ」はディズニーが「スター・ウォーズ」を買収するずっと以前から存在していたはずだ。
本稿は、この多くの人が漠然と抱いている疑問の答えを、「長い友人期間(業務提携)」を経て「衝撃的な結婚(買収)」へと至った、二つのエンターテインメント帝国の知られざる歴史ドラマとして解き明かすレポートである。
第一章:1980年代──実は「業務提携」から始まった“お友達”期間
多くの人が混乱する最大の原因。それは東京ディズニーランドの「スター・ツアーズ」が1989年(本家米国ディズニーランドでは1987年)から存在しているという事実だ。

- なぜ作ることができたのか?
- もちろん当時のディズニーは「スター・ウォーズ」の権利を持っていたわけではない。
- この奇跡のコラボレーションが実現した最大の理由は極めてシンプルだ。スター・ウォーズの生みの親である映画監督ジョージ・ルーカスが、何を隠そうディズニーランドの大ファンだったからである。
- 相思相愛のコラボレーション
- 当時のディズニーの経営陣とルーカス監督が意気投合し、「業務提携」という形でアトラクションを共同で開発することになった。
- これによりマイケル・ジャクソンを主演に迎えた「キャプテンEO」(1987年〜)や「スター・ツアーズ」といった、ルーカスフィルムが制作に関わる画期的なアトラクションがディズニーのパーク内に誕生したのだ。
- しかしこれはあくまでライセンス契約に基づく協力関係であり、この時点ではまだ「スター・ウォーズはディズニーのもの」では決してなかった。

「ええーっ!?そうだったんだブー!?ジョージ・ルーカスがディズニーランドの大ファンだったから『スター・ツアーズ』は作られたんだブーか!ただのビジネスじゃなくて愛があったんだブーね!なんだか嬉しいんだブー!」
第二章:2012年──衝撃の「40億ドル買収」という名の“結婚”
そして時は流れ2012年10月30日、世界中のエンターテインメント業界とファンに激震が走る歴史的な発表がなされた。
ウォルト・ディズニー・カンパニーが、ジョージ・ルーカスの会社「ルーカスフィルム」を丸ごと買収したのだ。

- ルーカスの決断
- 当時68歳だったジョージ・ルーカスは自らの引退を見据えていた。
- そして「自分がいなくなった後も、この壮大な物語とその世界観を大切に守りそして育ててくれるのはディズニーしかいない」と考え、自らの人生そのものであった会社の売却を決断した。
- その驚くべき買収額
- その額40億5000万ドル。当時の日本円にして約3200億円という天文学的な金額だった。
- この歴史的な“結婚”により、「スター・ウォーズ」と「インディ・ジョーンズ」シリーズを含むルーカスフィルムが保有する全ての著作権、ブランド、そして未来はディズニーの所有物となったのである。
第三章:そして現在──全てがディズニーの配下に
この2012年の買収以降、我々が目にする全ての「スター・ウォーズ」コンテンツは、ディズニーという巨大な傘の下に一本化されることになった。

- 映像作品:
- 映画『エピソード7/フォースの覚醒』(2015年)以降の全ての新作映画は、ディズニー映画として製作・配給されている。
- DVDやブルーレイの発売元もウォルト・ディズニー・ジャパンへと変更された。
- ゲーム:
- 「ツムツム」のようなディズニーのスマートフォンアプリゲームに、スター・ウォーズのキャラクターが登場することが可能になった。
- テーマパーク:
- もともと存在した「スター・ツアーズ」はリニューアルを重ね、さらに海外のディズニーパークでは「スター・ウォーズ:ギャラクシーズ・エッジ」という一つの巨大な街を丸ごと再現した専用エリアが建設されるなど、ディズニーの“本家”コンテンツとしてその展開は加速している。
【まとめ】時系列で見る、スター・ウォーズとディズニーの関係

| 年代 | 関係性 | 象徴的な出来事 |
|---|---|---|
| 1980年代 | 友人(業務提携) | 「スター・ツアーズ」の共同開発。 |
| 2012年 | 結婚(買収) | ディズニーがルーカスフィルムを40億5000万ドルで買収。 |
| 2012年以降 | 家族(完全子会社) | 新作映画、ゲーム(ツムツム)、新テーマエリア「ギャラクシーズ・エッジ」など。 |

「なるほどだブー!昔は『友達』で2012年に正式に『結婚』して『家族』になったんだブーね!すごく分かりやすいんだブー!長い恋が実ったみたいな話なんだブー!」
終章:“良き友人”は、やがて“最高の家族”となった
結論として我々が感じていた、
「昔からディズニーランドにスター・ウォーズのアトラクションがあったのに、なぜ最近になって急にディズニーファミリーの一員として扱われるようになったのか?」
という疑問の答え。
それは、
- 昔(スター・ツアーズ時代): ジョージ・ルーカスとディズニーが「仲の良い友人同士」としてコラボレーションしていた。
- 今(ツムツム・新作映画時代): ディズニーがルーカスフィルムを丸ごと買収し「正式に結婚して同じ名字(ディズニー)になった」。
という二つの時代の違いにあったのだ。
買収が発表された当初、世界中のファンからは「ミッキーマウスがライトセーバーを持つのか!?」と期待と不安の入り混じった声が上がった。
しかしそれから10年以上が経過した今、二つの偉大な物語は互いの世界観を尊重し合いながら見事に共存し、そして新たな世代のファンを獲得し続けている。
良き友人はやがて最高の家族となったのである。



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