【検証】オンラインカジノ問題は“メディアの責任”も──フジテレビ元社員起訴と利用者不安

社会
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オンラインカジノ──その軽さと重さは、今や社会全体に波及している。

7月11日、フジテレビ元社員・鈴木善貴被告が“常習賭博”の罪で起訴され、
同局の元アナウンサー・山本賢太氏も“単純賭博”で略式起訴された。

だがこの問題は、個人の不祥事にとどまらない。
テレビ局自身がオンラインカジノに“間接的に関わっていた”過去がある。

しかも今、視聴者や若年層の間で

「自分も捕まるのでは?」
と不安が広がっている。

本記事では、

  • 起訴された2人の罪状
  • メディアが流した“無料版カジノ広告”の法的問題
  • 過去に利用してしまった人が取るべき行動
  • を整理しながら、オンラインカジノを巡る“責任の構造”を追う。

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第1章:1億7000万円を賭けた“元社員”──常習賭博のリアル

起訴されたのは、フジテレビの元演出家・鈴木善貴被告(44)
バラエティ番組「ぽかぽか」などを担当していた人物だ。

警視庁の捜査で判明した内容は、衝撃的だった。

  • 2024年9月〜2025年5月の8カ月間、オンラインカジノに常習的に接続
  • わずか1カ月半で1億7000万円を賭けていた
  • 社内調査では「2022年に辞めた」と虚偽説明

供述はこうだ。

「会社をなめていた。続けてもバレないだろうと思っていた」

さらには、ギャンブル依存症の自覚もあったとされる。

ブクブー
ブクブー

「やめたと“言えば済む”と思ってたなら、それこそ感覚がマヒしてたブー…」


第2章:山本賢太元アナは“略式起訴”──その処分と異動先

一方、フジテレビの元アナウンサー山本賢太氏(27)は、
単純賭博の罪で略式起訴された。

報道では“元アナ”と表現されているが、これは「アナウンス室からの異動」を意味するもので、
実際にはフジテレビ社員として在籍を継続中。

現在の所属先

コーポレート本部 経営企画局 企画連携推進部
※フジ・メディア・ホールディングス兼務出向

懲戒処分ではなく、“人事異動”という処置にとどまった形だ。


第3章:そもそも、なぜここまで“オンカジ”が広まったのか?

逮捕者が出るたびに耳にする言葉がある。

「違法だと知らなかった」
「YouTubeやラジオでCMを見て、普通のゲームだと思った」

実は、オンラインカジノの“無料版”という名目の広告は、 かつてテレビ・ラジオ・ネットなどで堂々と流れていた


■ 民放各局の広告対応(報道によるまとめ)

放送局無料版広告の掲載実績備考
テレビ東京あり地上波・BSで実績
テレビ朝日あり同上
TBSあり同上
フジテレビなしなし
日本テレビ回答なし回答なし

さらに、ニッポン放送は「無料版であれば考査基準内」という方針で広告を流していたことを認めている。


第4章:「無料版=合法」ではない──メディアの責任とは?

法律上、「無料版」であっても、実態として“有料版への誘導”がある場合は問題になり得る。

刑事事件に詳しい弁護士はこう指摘する。

「無料版を入り口に、有料版に誘導していた場合、
メディアやスポンサー側も“幇助罪”に問われる可能性がある」

つまり、

  • メディアが“無料”という言葉に甘えていた
  • 実質的に違法行為へのゲートウェイになっていた可能性がある

という構造が浮かび上がってくる。

ブクブー
ブクブー

「“無料だから大丈夫”って、そんな魔法の言葉ないブー…」


第5章:「私、逮捕されますか?」──今、不安を抱える人たちへ

一連の報道により、ネットでは過去にオンラインカジノを利用した人たちの不安の声が急増している。

「少しだけ遊んだことがある…逮捕される?」
「もう3年前の話だけど、大丈夫?」

そこで、ここからは法的な“基礎知識”と行動指針を整理する。


オンラインカジノの違法性
  • サーバーが海外にあっても、日本国内からアクセス・賭博行為をすれば違法
  • 刑法上は賭博罪(185条)または常習賭博罪(186条)

公訴時効は「3年」
  • 賭博罪・常習賭博罪の公訴時効はいずれも3年(刑訴法250条2項6号)
  • 最後にプレイした日から3年経てば、基本的に起訴されない

ただし、“継続利用”していた場合は、最後の利用日が起算点


今すぐすべき行動リスト
  1. 即座にプレイを中止し、アカウント削除・アプリのアンインストール
  2. 最後に利用した日を記録(時効の起算点になる)
  3. 不安が強い場合は弁護士相談を。無料相談窓口も活用可

まとめ:社会に広がる“責任のグラデーション”を見逃すな

今回の一連の問題は、
「個人の不祥事」→「放送局の人事問題」→「視聴者の不安」へと、
グラデーションのように波紋を広げている。

  • 罪に問われた者
  • 甘い広告基準で流していたメディア
  • “無料版”を装い、違法サイトへ誘導する企業
  • そして、不安を抱えるかつての利用者

誰が“加害者”で、誰が“被害者”なのか?
その線引きが曖昧だからこそ、社会全体での再考が必要だ。

ブクブー
ブクブー

「グレーに慣れると、黒も白も見えなくなるブー…」

社会
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