選挙のたびに思う。
「名前、書くの面倒じゃない?」
しかも、漢字ミスや誤字、ひらがなであっても曖昧だと「無効票」や「疑問票」に…。
実はこの「投票用紙に候補者の名前を書く」という方式、
世界的には極めて珍しい。
いまや世界の投票方法は進化し、多様化している。
それなのに、なぜ日本はいまだに“手書き”なのか?
世界の投票方式と比較しつつ、その理由を探ってみよう。
■ 世界の主流は「記号式」「チェック式」
まず、先進国をはじめ世界では「記号式投票」「チェック式投票」が一般的。
これなら、読み違えや誤字で無効になることはほぼない。
電子投票の進化も
ブラジルでは電子投票が進んでおり、
投票専用機械に入力すれば約3時間で開票完了。
紙と手作業による日本の開票スピードとは段違いだ。
西アフリカ・ガンビアの独自方式
さらには、ガンビアでは「ドラム缶にビー玉を入れる」方式。
視覚的・感覚的にわかりやすい上、
投票の音で不正もバレやすいという効果もある。
■ 日本が「手書き」方式なのはなぜ?
実は日本の手書き方式が始まったのは1950年の公職選挙法施行以降。
背景には以下の理由がある。
- 戦後の識字率の向上を背景に「自分で候補者名を書く」=意思表示がより明確という価値観
- 多数の候補者が並ぶ中、「候補者名の印刷」だとスペースが足りない
- 選挙区によって立候補者数が異なるため、事前印刷が柔軟に対応しづらい
しかし現代はデジタル時代。
選挙区ごとに印刷や電子的な対応も可能であり、
「手書き文化」は単なる慣習にすぎなくなりつつある。
■ 無効票・疑問票の問題
手書きゆえに、日本の選挙には無効票・疑問票が少なからず存在する。
読みづらい・誤字・同姓の候補者が複数いる…などで判断が難しい票も多い。
これが投票率の低さ・有権者のモチベーション低下に繋がっているという指摘もある。
一票の格差が叫ばれるなか、
「一票を無駄にしない投票方式」の見直しは急務なのではないか。
■ まとめ:日本の投票方式、変わる日は来るか
- 世界は記号式・チェック式・電子投票が主流
- 日本は手書き文化が色濃く残る
- 無効票・疑問票のリスク、開票スピードの遅さも課題
投票方式の見直しは、
「民主主義のアップデート」
とも言えるだろう。
次の選挙で投票用紙に名前を書くたび、
「これっていつまで続くんだろう?」と思いながら
ペンを走らせる人は、少なくないはずだ。

ブクブー
「投票所に行くのは好きだけど、筆記試験は緊張するブー!」
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