1984年にリリースされたサザンオールスターズの名曲「ミス・ブランニュー・デイ」。
今なお多くのファンに愛されるこの曲には、ある“都市伝説”がつきまとっています。
「この曲のMV、過激すぎて放送禁止になったらしい──」
そんな噂、聞いたことはありませんか?
果たしてそれは事実なのか、それとも誤解なのか?
今回は、この“MV放送禁止説”の真相に迫ります。
◆ 第1章:「あのMV」に何があったのか?
問題になったとみられるのは、ミュージックビデオの中のアニメーションで構成されたシーン。
カラフルでポップなビジュアルの中に、次のようなショッキングな描写が含まれていました。
- 男女の性器のようなシンボルの登場
- 虫が男性器を食いちぎるようなグロテスクな演出
…明らかに、1980年代の地上波で流すには過激すぎる内容。
実際に「見たことがない」という人が多かったことから、
「放送禁止になった」という噂が広まっていきました。
◆ 第2章:「放送禁止」の実態は?
結論から言えば、このMVが“公式に”放送禁止になった記録はありません。
ただし、以下のような事情から、実質的に“お蔵入り”となっていた可能性は高いです。
- 初公開時点でテレビ放送に不向きと判断され、積極的に流されなかった
- サザン側もこのMVの出来には納得しておらず、以後のメディア展開から外された
- 映像作品としての流通は長年なされず、“幻のMV”状態が続いた
つまり、“禁止”というより“封印”といったニュアンスが近いのです。
◆ 第3章:制作側の証言
サザンのメンバー・桑田佳祐さんは後年、このMVについて次のように振り返っています:
「映像制作の打ち合わせ時間が足りず、出来上がりに納得していない」
原由子さんも、「なぜあんな風になったのか覚えていない」とコメント。
つまり、メンバー側にとっても“黒歴史に近い作品”だったことがうかがえます。
◆ 第4章:復活と再評価
長らく“封印”されていたこのMVですが、2004年発売のDVD『ベストヒットUSAS』に収録。
しかしオリジナルのマスターは紛失しており、収録されたのは別編集版だったとも言われています。
現在では、YouTubeなどでも断片的に確認でき、
むしろその「やりすぎ感」「カオス感」が再評価される動きも。
◆ 第5章:なぜ“放送禁止”の噂だけが残ったのか?
ここで重要なのは、次の構造です。
- 過激な内容だった → 実際にテレビで見かけることがなかった
- 関係者が作品に消極的 → メディアで取り上げられなくなった
- DVD化まで“長い空白期間” → 都市伝説が独り歩きした
つまり、「流されなかった」理由が明示されなかったことが、
“放送禁止だった”という誤解を生んだと考えられます。
◆ まとめ:都市伝説の正体は「封印」
ポイント | 真相 |
放送禁止だった? | 明確な禁止処分はなし |
グロ・過激描写? | 確かにあり。地上波NGレベル |
長年の未公開? | DVD化まで20年“封印”状態 |
真実は? | 自主的に“棚に上げられた”MV |

「封印されたMVって、逆にめちゃくちゃ気になるブー!
サザンの“攻めすぎた80年代”を感じられる一本だブー!」
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