雑学

歴史

時代劇は明るすぎる?──行灯ひとつで“闇”と同居した江戸の夜と、“化け猫”を生んだ魚油の真実

時代劇を見ていると、長屋の狭い部屋から立派な武家屋敷まで、夜のシーンであっても登場人物の顔や着物の柄、さらには部屋の奥の襖絵までくっきりと見えている。画面の中に光源として存在しているのは、小さな行灯(あんどん)や数本のロウソクだけだ。電気が...
生活

なぜ車より小さなバイクがあんなにうるさいの?──爆音マフラーのメカニズムと、“本人の快感”

夜、自宅でテレビを見ていると、遠くから重低音が近づいてくる。「ブォォォン」というその音が家の前を通過する数秒間、テレビの音声は完全に消え去り、家族との会話も中断される。窓の外を走っているのは、自動車よりもはるかに小さな一台のバイクだ。なぜ、...
心理

なぜ人はお金を払ってまでお化け屋敷に?──脳の錯覚と安全な危険で起こる、“恐怖の後の快感”

夏になると、全国各地の遊園地やイベント会場に「お化け屋敷」が登場する。入場料を払い、長い行列に並び、暗闇の中で悲鳴を上げて逃げ惑う。中には恐怖のあまり腰を抜かし、「もう帰りたい」と本気で後悔する人もいる。冷静に考えれば、これは極めて奇妙な行...
法律

海の家は冬になるとどこへ消える?──毎年建てて壊す砂浜の仮設都市と、厳格な海岸法のルール

夏の海水浴場には、不思議な光景がある。春先まではただの砂浜だった場所に、海開きが近づくと突然、巨大なテントやプレハブ、さらには本格的なウッドデッキを備えたレストランやシャワー施設が立ち並ぶ。電気も水道も通っており、そこはまるで一つの「街(商...
教養

カレンダーにない国民的連休「お盆休み」の正体──“黒い数字”の平日になぜ日本中が休む?

8月中旬。11日の「山の日」でカレンダーの赤い数字が終わると、13日から16日にかけては通常通りの「黒(平日)」が並ぶ。それにもかかわらず、この期間に入ると日本列島は一斉に巨大な休暇モードへと突入する。新幹線は帰省ラッシュで溢れ返り、高速道...
動物

ゾウの会話は足の裏で聞く?──人間には聞こえぬ“地面の電話”と、名前で呼び合う奇跡の社会性

動物園や映像で見るゾウの鳴き声といえば、長い鼻を持ち上げて鳴らす「パオーン」という甲高いトランペットのような音が印象的だ。しかし、あの声は彼らの会話のほんの一部に過ぎない。ゾウたちが遠く離れた仲間と大切なコミュニケーションを取る時、サバンナ...
グルメ

なぜ冷やし中華だけ“はじめました”と宣言?──町中華の生存戦略と、日本の夏を告げる開会宣言

夏が近づくと、町の中華料理店や定食屋の店先にヒラヒラと現れる一枚の貼り紙。「冷やし中華 はじめました」あまりにも見慣れた日本の夏の光景だが、よく考えてみると不思議ではないだろうか。カレー屋が「カレーはじめました」と宣言することはないし、同じ...
教養

「山の日」は、なぜ8月11日なのか?──由来のない祝日を生んだ“お盆休み”と、“日航機墜落事故”

2016年、日本のカレンダーに新たな赤い数字が書き加えられた。8月11日、「山の日」である。祝日法には「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」と定められており、国土の多くを山地が占める日本において、この理念に異論を挟む者は少ないだろう。...
歴史

もし地球46億年を「1年」に縮めたらどうなる?──大みそか最後の“34秒”で暴走する人類文明

私たちは日々、歴史の教科書を開き、古代文明の誕生から現代のテクノロジー社会に至るまでの長大な物語を学んでいる。その中で、人間こそがこの地球という惑星の絶対的な「主役」であると無意識に信じ込んでいる。しかし、地球の年齢である「46億年」という...
地理

日本一「島が多い県」は沖縄ではない?──長崎に1,479もの島を生んだ地形と、インフラの重荷

「日本で最も島が多い都道府県はどこか」そう問われた際、多くの人は、石垣島や宮古島を抱える「沖縄県」を思い浮かべるだろう。あるいは、伊豆諸島から小笠原諸島まで広大な海域を持つ「東京都」と答えるかもしれない。しかし、そのどちらも正解ではない。日...